教育内容

「技術」では,生活に役立つ製品の創造・開発,プログラミングによるシステム開発,情報活用能力などの技術を身につけ,それを生活に生かせる能力を持った教員を育成します。 この目標のため,「技術」では,次の7つの学問に関して授業科目を用意しています。

  • 技術科教育学では,「技術とものづくり」や「情報技術」に関する教育が,全人的な陶冶と感性を発達させ,工夫・創造能力を育むために不可欠であることを学びます。技術科のカリキュラムづくり,教材研究論などを学び,技術科教員として必要な基礎的・基本的実践力を養います。
  • 木材加工学では,木材の性質・特徴を理解し,木材を生活に役立つ製作品(例えば,本立て,椅子)に仕上げるための基礎的な知識と技術を習得します。手加工では,さしがね,平かんな,両刃のこぎり,げんのうなどの工具を使用し,機械加工では,帯のこ盤,自動かんな盤,丸のこ盤などを使用します。これらの実習では,安全を保持 する態度も育てます。
  • 金属加工学では,中学技術科での指導に必要とされる金属加工の基礎事項を学習し,これに必要な知識・技術の習得を図ります。
  • 電気・電子工学では,日常なにげなく利用している電気に対する認識を再確認することから始まり,そのために電気工学,電気回路,電子工学などの基礎を学んだ後,それらを応用した電気・電子回路の製作実習や特性測定などを通じて,電気・電子工学の基礎理論から応用技術までのアウトラインを学びます。
  • 機械工学では,物作りの基本である機械部品・機構の設計プロセス,材料選択,強度計算,製作法などを学習します。3年次で機械工学実習を行い,手動機械の操作および物作りの喜びを体得します。また,コンピュータを駆使し設計・製図を行うCAD及びそれをもとに工作機械を操作するCAMの技術を習得し,メカトロニクス(機械工学と電子工学が融合した技術)の基礎知識を身につけます。
  • 情報工学・科学では,教育技術の理解をさらに深めるため,コンピュータの歴史・動作原理・構成,インターネットの仕組みと構成機器,プログラミング教育及び技術に関する講義と演習が行われています。また,小学校から高等学校における体系的なプログラミング教育に必要な基礎的・基本的実践力を身につけます。
  • 栽培学では,作物の栽培により,国内の食料自給と環境保全の社会的役割を学び,草花の栽培を通して緑化環境がもたらす心身の癒しの効果を学習します。